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教職員の皆さまへ
By Nikos Theodosakis (ニコス・テオドサキス)
クラスルーム・ディレクター

現代は、教育や学問にとって刺激的かつ要求の多い時代です。生徒、父兄、そして教育者は常に変化する世の中の住人です。世の中が狭く複雑になるにつれ、生徒達はより深い追求と理解が必要になります。

私も娘がいますが、娘は私の小さい頃考えも付かなかった様な事を、よく質問してきます。

現代の若い人達は、私が幼い頃 “Dick and Jane”を読んでいた頃に比べ、遥かに文化、政治、科学、金融、そして環境の分野と繋がっているような気がします。

若い人達はテクノロジーに敏感で、センスもあります。彼らはテクノロジーをすんなり受け入れ、理解し、自分達に合った使い方をすぐに見つけます。音楽ファイルの共有、CDの書き込み、個人のウェブサイト、チャット、携帯電話、そしてデジタルカメラはこれのいい例です。

私は、学問を触発するため、教育とテクノロジーの2つを結びつける事によって、教育に大きな可能性が生まれると考えます。生徒達の伸び続けるテクノロジーへの興味を使えば、学問にもより積極的に取り組んでもらえると思います。

この理由により、デジタルビデオによる教室での映画制作は楽しく、そして重要であると考えます。

授業の一環として映画制作を取り組む事により、生徒達は学ぶべき科目を「映画制作」と言う楽しさを求めながら追求していけます。私は今までに映画制作が数学、理科、国語、体育、社会、メディア、そしてその他のあらゆる分野で使われてきたのを見てきました。そして、これは幼稚園の生徒から大学4年生まで、あらゆる学年で利用されていました。

世界各国の先生は、5ページのレポートを5分の映画で代用しています。あなたであったら、どちらを選びますか?あなたが生活の一日をまとめなければならなかった時、5枚のレポートか5分の映画、どちらを選びますか?どちらがより楽しいでしょうか?どちらに心惹かれますか?

こういった現象が今、実際に教室で行われているのです。生徒は学問が楽しく格好いいものに変わったことにより、どんどんやる気を示しています。先生の多くからは、以前は全く授業に興味のなかった生徒が今は誰よりも早く授業に来て、誰よりも遅くまで残る、とよく耳にします。これも生徒たちが映画を作るのに必死だからです。

映画制作は生徒達に授業への興味を後押しするだけではなく、創造性の発達、参加の拡大、テクニカル分野の追求、そして学校や授業以外の世界との架け橋となります。

視覚化する能力
映画制作とは形のないものに形を与える作業です。「ベン・ハー」でも「私の科学実験」でも、それがどんな規模であろうと、映画は全て「アイディア」から生まれます。その「アイディア」を練って行く事により、映画のビジョンが見えてきます。生徒達の挑戦は何を伝えたいかをきちんと把握し、そのビジョンを実際に映画制作の中で再現することがゴールとなります。
きちんと自分の目標と自分の今置かれている状況を把握し、この2つを結び付けるプロセスを学ぶ事にもなります。更に、ビジョンを探すだけではなく、そのビジョンがいったいどういった影響を与えるのかを考える事にもなります。ビジョンが自分を動かし、自分を向上させるのです。生徒達が視覚化する能力を身につける事は、今、そして未来でも必ず必要になります。生徒達はこういった形のないアイディアがどう変化し、形を成すのかを知ります。そして未来にやりたい事を見つけた場合、目標さえできれば、必ずやり遂げられると言う事を学ぶのです。

リサーチ
映画を見に行く時、その映画を制作するため、どれだけのリサーチが行われたかについて気付く人は少ないでしょう。発達段階では、作家、監督、プロデューサーなどが彼らのアイディアに会ったストーリーを探すためのリサーチを行います。アイディアという宝は、一番思わぬところに隠れているため、彼らは人にインタビューをし、本を読み、雑誌の切り抜きを集め、ネットサーフィングをし、自分のありとあらゆるコネクションを使ってリサーチを進めます。最終的なアイディアが固まったら、次にその内容をより深く追求するためのリサーチを行います。私の妻リンダの最近の脚本では自閉症で悩む大人を取り上げています。彼女は自閉症についてウェブで検索をし、介護師へのインタビューを行い、追跡取材などの約束までしています。たくさんのリサーチをすればするほど、彼女の脚本の具体性に影響します。現在、情報量が急速に増え続けているにつれ、私達の情報を集める効率性も伸びてきました。生徒達にこの膨大な情報量をコントロールさせるには、効率的なリサーチ能力を身に付ける必要があります。どこで、どうやって、誰に聞き、どのように収集し整理をするかというリサーチ能力も映画制作によって鍛えられる能力の一つです。

デジタルビデオでの映画製作が大切、かつ授業に活気を与えます。

問題解決
ビジョンを映画にし、スクリーンに映し出すのは、果てしない問題解決の道です。何を伝えるかの問題ではなく、どうやって伝えるかが問題です。
生徒達は、映画制作の過程でぶつかる時間、機材やその他多くの問題について、どうにか解決していく術を学んでいきます。こう言った現実での問題解決を行っていく事により、授業の外でぶつかる問題の対処に役立てる事ができます。

論理
映画を作っている時、数学公式の一部に挟まれている感覚に陥ります。映画制作に必要な決め事は、その他多くの決め事に影響されています。例えば、晴れた場合は湖でのシーン16を撮るために必要な役者と機材を揃えますが、雨であったらキャビンのリビングでの撮影を行います。多くの決め事はその他の状況に練りこまれているため、映画制作では十分な論理的思考能力の発達と活用が要求されます。

授業の一環として映画制作を取り入れる事は、生徒達に映画を作るために必要な物を考えさせる事になります。映画制作に必要となる企画、プロダクション、そして編集の全体計画を立てなければならない状況に陥った場合、彼らは論理的に全てのステップと要領をまとめ始めます。これは、紙に書かれようと、頭の中での物だけになろうとも、どういった媒体でも絶対に通らなければならないプロセスです。

計画
一本の映画が、上映されるシーンの順番で撮影される事は非常に稀です。なぜならば、同じ場所や同じ様な状況のシーンを一緒に撮影したほうが時間や予算的に効率がいいからです。これらのシーンはロケ場所、役者、もしくは機材の必要性に応じてまとめられます。映画制作を授業に取り入れることにより、生徒達は予算や制作/編集に掛かるスケジュールの予想をし、彼らにあった計画を立てる事を学びます。タイム・マネジメントの良し悪しは新たな学習ツールとして使え、常に生徒達は何がうまく行き、何がうまく行かなかったかを絶えず自己分析する練習になります。

分析
一般の人にはわからなくとも、映画制作に不可欠なもう一つの要素として、情報を正しく分析する能力があります。ディレクターとして私が撮影に入る時、そのシーンについて調べた情報、そしてその場の役者、スタッフ、ロケ地から得た新たな情報を全て取り入れる必要があります。次に、それを私のシーンに対するビジョンと比較、分析をします。これは全ての情報を踏まえた上で、何が採用されるか、そして何がシーンから外されるかを決めるプロセスです。撮影が終わり、編集作業中には、同じシーンの複数の撮影やテイクを慎重に見比べ、自分の伝えたい事を一番忠実に表しているものを選びます。我々が膨大な情報とそれに伴った意思決定が必要な限り、生徒達にも分析能力は人生に欠かせないものとなります。

現在、教室での映画制作は、複数の教育目標を達成するための有効な授業戦略となります。我々のゴールは、こう言ったスキルを授業の中で体験する事により、授業の外でも活用する準備を整えることです。生徒達へ問題解決、予算管理、スケジュールの計画、分析、リサーチ、計画、そして想像する機会を与える事により、授業の外ででも使える能力を身に付ける手助けをしているのです。彼らの制作した映画が映画館のような大きなスクリーンで上映される事はなくとも、それを制作した事により、考える力、伝える力、問題を解決する力、そしてこの世が必要とする大切な力を学ぶ事ができるのです。

ニコス・テオドサキス
ニコス・テオドサキス氏は、映画監督、教育者、そして「Director in the Classroom: How Filmmaking Inspires Learning」(クラスの映画監督:映画制作で学問を促す)の著者です。授業の中での映画制作についての更に詳しい情報は、テオドサキス氏のウェブサイトhttp://www.thedirectorintheclassroom.comからどうぞ。テオドサキス氏へのご連絡は、nikos@thedirectorintheclassroom.com ©2001, Nikos Theodosakis までお送りください。

本記事には次の著書からの引用が含まれています: The Director in the Classroom: How Filmmaking Inspires Learning, 著者: Nikos Theodosakis, 発行: Tech4Learning, 2001. 本記事の掲載許可は、著者により Pinnacle Systems に与えられました。